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京浜臨海部の再編整備に関する基本方針(全文)

「安全で快適な環境のもと、21世紀の国際社会に貢献する産業創造地域」を形成するため、産業、土地利用、都市基盤整備、環境・防災、市民との共生の5つについて、次のような基本方針により、取組みを進める。

(1)産業に関する基本方針
=企業間の連携、生産機能、研究開発機能、市場開発機能の連携による創造的事業活動の促進

● 立地企業の生産機能の高度化と研究開発機能の強化を促進するとともに、内陸部の操業環境の変化にも対応して研究開発力や製造業を支える基盤的技術を持った中小企業の集積を図り、高度な技術力の維持・向上と環境、情報・通信、医療・福祉などの新しい産業の生成のため、大企業、中小企業を含む企業間のパートナーシップによる新たなネットワークを構築する。また、研究開発機能の強化にあたっては、産・学・公の連携・交流も視野に入れ、国際的な競争力を確保する。また、集積しつつある物流機能の情報化や生産機能との融合化、対事業所サービス業等の集積を図り、市場情報把握、新規市場開拓などの市場開発機能の強化を促進する。
これらの取組みにより、京浜臨海部において生産機能、研究開発機能、市場開発機能の連携による創造的事業活動を促進する。

(2)土地利用に関する基本方針
=市街地に隣接した地域の計画的土地利用転換

● 海側の港湾物流機能、生産機能を生かしながら、内陸の都市的土地利用との融合や隣接する市街地の防災性の向上を図り、市街地と隣接する地域(主に臨海部第1層(産業道路と内奥運河の間。以下同じ。))で、創造的事業活動を促進・支援する業務管理、研究開発、商業、対事業所サービス等の新しい機能を立地させるため、複合的土地利用転換を図る。この場合、発生した用途転換用地を中心に一定規模のまとまりを持たせ、既存産業の活動との調和を図りつつ、暫定的土地利用を考慮した計画的な土地利用転換を進める。
また、京浜臨海部の魅力や快適性の向上のため、周辺環境の状況を考慮して、レクリエーション機能などを導入したアメニティ豊かな空間の適切な配置を検討する。

(3)都市基盤整備に関する基本方針
=産業活動を支える交通・情報基盤の整備

● 生産機能、研究開発機能、市場開発機能の連携を促進し、他地域との交流機能の強化を図るため、土地利用転換と合わせて、地域を横断する広域的交通基盤、特に鉄道の整備を推進するとともに、情報拠点や情報ネットワークの整備を促進する。併せて、市街地との連絡を強化する域内交通網の整備を推進する。
また、今後も集積することが予想される物流機能、生産機能の高度化や研究開発機能強化に伴う新たな物流需要に的確に対応するため、港湾の整備を推進する。

(4)環境・防災に関する基本方針
=臨海部第1層の重点的整備による防災機能の強化

● 緑地の拡大や運河を生かした親水性に富んだ環境整備を推進するとともに、域内の防災、後背地の災害復旧、海上からの救援活動の3つの視点から、防災緑地整備、避難地整備、耐震強化岸壁の整備などを推進し、併せて、防災体制強化等の対応を図る。特に、「(2) 土地利用に関する基本方針」に配慮し、土地利用転換に合わせた、建築物の耐震化・不燃化、オープンスペース、緑地等の適正な配置により、主に臨海部第1層を重点的に整備することにより、防災機能の強化を図る。
その他、環境負荷の軽減やエネルギー有効利用の視点から、京浜臨海部に存在する廃熱や余剰エネルギーの将来的な活用システムについて検討する。

(5)市民との共生に関する基本方針
=市民活動と産業活動が調和する魅力ある地域の創造

● 市民活動と生産活動、物流活動との調和を図るため、水際線の開放、親水緑地の整備等による豊かで親しみやすいウォーターフロントの形成や地域と共生した産業系施設の整備などを促進する。
また、地域全体の景観整備に対する取組みをさらに促進する。

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