石油、化学、鉄鋼等の素材型製造業を中心に発展してきた京浜臨海部は、依然として我が国の重要な産業拠点であり、企業と行政が連携して課題に取り組んでいます。
また、近年は、環境・ライフサイエンスなどの新たな成長産業の集積促進に向けた取組も進めています。
神奈川県・横浜市・川崎市は、国が指定する総合特区制度を活用し、「個別化・予防医療時代に対応したグローバル企業による革新的医薬品・医療機器の開発・製造と健康関連産業の創出」を目標に、3団体共同でライフイノベーションを推進する取組を進めています。
京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区は、殿町区域(川崎区)、末広区域(鶴見区)、Think(川崎区)、新子安区域(神奈川区)など京浜臨海部の区域を始め、17の拠点で構成されています。
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神奈川県と川崎市が中心となり、京浜臨海部に立地する企業・行政・関係団体で構成する「京浜臨海部コンビナート高度化等検討会議」を平成20年に立ち上げ活動しています。
検討会議では、「京浜スマートコンビナートの構築」を目標像として掲げ、生産活動の効率化や資源・エネルギーの有効活用に繋がる企業間連携の取組について検討しています。
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・コンビナートの高度化に向けた取組みの推進について(外部リンク・神奈川県ホームページ)
京浜臨海部の立地企業で構成する協議会であり、横浜市経済局も参加して、地元立地企業の要望事項の集約や、防災対策等の地域課題解決のための調査活動、その他講演会等の諸活動を実施しています。
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・京浜臨海部活性化協議会(外部リンク・横浜市ホームページ)
羽田空港の南西、多摩川対岸に位置する「川崎市殿町地区」の約40haに及ぶ開発エリアでは、ライフサイエンス・環境分野における世界最高水準の研究開発から新産業を創出する「国際戦略拠点」の形成が進んでいます。
川崎市では、この国際戦略拠点を「キングスカイフロント」と名付け、世界に貢献するライフイノベーション・グリーンイノベーションの拠点形成を進めています。
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京浜臨海部の中ほどに位置する「浜川崎駅周辺地域」は、都市再生緊急整備地域に指定され、工場跡地等の土地利用転換により、研究開発機能を中心とした複合市街地を先行的に形成することを目標に整備を進めています。
首都高速道路横羽線等の広域交通の結節点である「羽田空港南・川崎殿町・大師河原地域」は、都市再生緊急整備地域に指定され、ライフサイエンス・環境分野の研究開発機能の立地を促すとともに、都市機能の集積を進め、京浜臨海部の持続的発展と日本経済を牽引する国際競争拠点の形成を目標に整備を進めています。
なお、殿町3丁目地域(E:キングスカイフロント)は、都市の国際競争力の強化を図る上で特に有効な地域として、特定都市再生緊急整備地域に指定されています。
【参考】
・羽田空港南・川崎殿町・大師河原地域都市再生緊急整備協議会(外部リンク・川崎市ホームページ)
川崎市では、「東扇島総合物流拠点地区形成計画」を策定し、高速道路や港湾の近傍である東扇島に、港湾物流機能の高度化にふさわしい業種・企業を誘致することにより、高機能物流拠点の形成を図っています。
【詳しくはこちら】
・東扇島総合物流拠点地区形成計画(外部リンク・川崎市ホームページ)
川崎市では、川崎臨海部をフィールドに、石油化学やエネルギー分野等への水素利用をはじめ、市民生活分野等への更なる展開やグリーン水素の活用など、水素ネットワークの構築に向けた取組を進めています。